やまとひなぎくのブログ

食べることは生きる事  You are what you eat!

食事とは「五感をフル回転させて楽しむもの」

幼稚園の玄関には今、栄養士の先生が作った「こいのぼりランチやります!」のポスターが掲げられている

 f:id:yamatohinagiku:20210427181815j:plain

見た目も、味も、触っても、においをかいでも、口の中で噛む音を聞いても、どうしたら子どもたちが喜んでくれるか、いろいろと考え中! 

新しく入った栄養士の先生、とっても頑張っています!

 

今年の食育のテーマは

    五感を通じて「食体験」を積もう!

~見て聞いて嗅いで触って食べて、食に興味をもとう~

 

五感の中の一つの「味覚」について

味には「甘味」「旨味」「塩味」「酸味」「苦味」の5つがあり、

味覚は、3カ月頃から10歳頃に発達するといわれている

 

お弁当の日」の竹下和夫先生は、こうおっしゃっている

①7歳頃までは、初めて出会った不快な苦み、辛味、渋味は「おいしいね」と言いながら食べる大人たちにあわせて食べていく

②14歳頃までは、信頼できる人の提供してくれるものを素直に受け入れる時期

③高次の味覚は3~9歳に形成されるので、この時期は親が主導権を持って、豊かな味覚を経験させるべき

 

 

①について

子どもの一時的な好き嫌いは、日常の食事で身近な大人が美味しく食べていれば自然と解決されると言われている

 「甘味」や「脂肪の旨さ」は、人間の本能はこの誘惑に弱く出来ているのであまり好き嫌いはない

 「酸味」「渋味」「苦味」は拒否反応を示す これは、腐敗や毒素につながる味覚なので好き嫌いは多い これは教えてあげなければいけない(真似て身につける)

小さい子は大人の真似をするから、大人が「このピーマンはかすかな苦みがたまらなくおいしいね~」と言って食べれば、真似て食べる

 

ある食べ物を食べた後に 腹痛、吐き気、嘔吐などの不快な経験をしたことはないだろうか?

これは特定の食物の味覚とその後の気分不快との関係を容易に学習することをいい、味覚嫌悪学習とも呼ばれていて、そのことを「ガルシア効果」と呼んでいる

 

ガルシア効果とは反対に、食べ物が体調の改善や楽しい食の場面などと結びつくと、その食べ物は好ましいものとして記憶される

幼稚園では、お友達と一緒に食べるのでこの効果は期待される

 

前にも書いたが、私自身、小さい頃は好き嫌いがたくさんあった 

特に蓮根 なんでこんなものが美味しいんだろう?と疑問だった

でも、母が美味しそうに食べていた→食べてみようかな?と思った

家庭では、好き嫌いで決して怒られることはなかったからか、いつの間にか自然と食べるようになった

その記憶は今でも残っている

 

乳幼児期では、家庭において食事状況の健全な(←ここの定義は長くなるので割愛)子供は味覚感受性に好影響が表れると書かれている論文もある

また、味を感じる味蕾の数の増加のピークは学童期までで、その後は減少すると言われている

色々な食材や料理を味わう経験を積み重ねることで味覚は発達する

上に書いたように、好き嫌いは食経験による慣れ親しみが影響する為、日々の食卓で家族と一緒に食事をすることで、新しい食べ物への警戒心も和らぎ、いろいろな食材を口にするようになる

  

幼稚園の給食でも、旬の様々な食材を取り入れていきたいと考えているが、給食はたかだか年間180食程度 子どもたちが口にする食事の1/6で、圧倒的に家庭でとる食事数の方が多い なので、給食をよくすることだけが給食の目的ではない

年間180食の給食にメッセージをのせて、子どもや親、地域社会のネットワークに発信していきたい