悠久の時を旅する 星野道夫写真展
2022年の7月2日~8月28日まで、福井市美術館で開催されている
今日は、星野道夫さんが亡くなった日
1996年にカムチャッカ半島で、ヒグマに襲われて43歳でこの世を去った
何がきっかけで、この方を知ったかを全く覚えていない
子育て中、悩んだ時、辛かった時、よくこの方の写真集を借りてきて(写真集は高価で、貧乏な若き小娘には買えなかった)泣きながら見ていた覚えはある
アラスカに暮らす生き物の写真
中でも好きだったのは、子育て中の親子の写真
クリズリーの親子やホッキョクグマの親子、今回の写真展のイメージにも使われているタテゴトアザラシの親子
ハクトウワシの力強い横顔にも魅かれた
あわただしく過ぎていく時間の中、ゆっくりと写真集をめくる時間はなかったが、心休まるひと時だった
今回は、妻直子さんの講演会もあるとのことで、応募したら見事「当選!」
久し振りに、自分のために美術館に向かった
(美術館で行わている行事に娘と一緒に行ったことは何度もあるが……)
14時から講演会だったので、一時間前に入れば、まわり終わるかな?と思ったのだが、とても回り切れず
結局講演会が終わってから、残りを見た
写真集を見るのとはまた違う感覚
写真集は自分が好きな物を借りてきて見ていたが、展示されているものを見るのは、また違った星野道夫さんを発見できた
なんとも言葉にするのは難しい
テレビ番組のスタッフとの旅で、撮影が上手くいかなくてイライラした話を紹介しているが、その中で「結果が、最初の思惑通りにならなくても、そこで過ごした時間は確実に存在する。そして最後に意味を持つのは、結果ではなく、過ごしてしまった、かけがえのないその時間である。
頬を撫でる北極の風の感触、夏のツンドラの甘い匂い、白夜の淡い光、見過ごしそうな小さなワスレナグワのたたずまい…ふと立ち止まり、少し気持ちを込めて、五感の記憶の中にそんな風景を残してゆきたい。何も生み出すことのない、ただ流れてゆく時を大切にしたい。あわただしい人間の営みと平行して、もうひとつの時間が流れていることを、いつも心のどこかで感じていたい。
そんなことを、いつの日か、自分の子供に伝えてゆけるだろうか。」
私が、子供たちに伝えて行けるものって何だろう?
息子1号2号は既に県外に出て、一緒に生活する時は過ぎている
もし、娘も県外に行くとすれば、あと4年半
明日の日の命もわからない
「今、自分が出来る事の精一杯をやろう!」
ま・た・ね